《ショット バー アイラ》沖縄市(コザ)銀天街のbarでウイスキーを飲む

沖縄市銀天街にある小さなBARです。幻のバーボン、金賞受賞ウイスキー、絶版スコッチ、オリジナルカクテル、ハイネケン生、ここでしか飲めない命の水を楽しんでもらえたら嬉しいです。

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Cocktail menu

道具音楽

一度きりの関係だったはずなのに、これが運命というものだろうか

開店間もない時間、まだお客さんはいなかったので、店でギターを弾いていたら突然弦が切れた。

(不吉な…)

なんて思う事もなく予備の弦を取り出す。

ギターの弦が切れるなんてそう珍しいことでも無いので、予備は常に用意している。

特に古くなってくると1弦なんて簡単に切れる。ただ今回は張り替えてから一週間もたっていないのだが…。

本来ならばギターの弦は6本全部を張り替える方が良いのだが、さすがにもったいないので今回は予備の弦から切れた弦だけを張り替えることにした。

当然だがそうすると予備弦が足りなくなるので補充しなければいけない。

幸いにもFMコザの近くに照屋楽器がある。そして僕は月に2回《グッドモーニングコザ》という番組に出演するために、FMコザに行かなければならない。

そこで、僕は放送終了後に照屋楽器に弦を買いに行くことにした。

照屋楽器はギターの品揃えが豊富なので、ここに立ち寄ったら、僕はいつもギターコーナーをウロウロしている。

今回もいつものごとくギターを物色していると、見た事の無いギターが…。

(何々エピフォンとな)一般にはあまり馴染みが無いメーカーだが、ギブソンの傘下で主にエレキギターを作っているメーカーだ。

(アコギもあるんだ)と思いながら値段を見ると11000円!

試しに弾いてみると、(これが1万1千円?)と思うくらいの音にビックリ!

あまりに安いので全く期待していなかったのだが、手にとって弾いてみると2~3万円クラス以上の音がした。

実際、側にあった19000円の《ヤイリ》も弾いてみたがその音と比べても遜色無い感じだった。

本来の目的を見失いそうになっている自分に気づいて(今日は弦を買いにきたんだ)と我に帰って弦コーナーに向かうと、大柄の外国人が3人そこに立っている。

その中を「エクスキュズミー」と入って行く勇気も無いので、仕方なくまた店内をウロウロしていると、突然金髪でロン毛を束ねた兄ちゃんが声をかけてきた。「ギター探しているなら面白いのがありますよ」そう、この兄ちゃんはヤンキーでも何でもなく、照屋楽器の店員でギター担当の人だ。

会話はしたこと無いが、何度もここに来ている僕はもちろんこの兄ちゃんが店員である事を知っていたし、おそらく向こうも時々店内をウロウロして、ギターを勝手にいじっている僕の事を知っていたのだろう。

そんな声のかけ方だった。
後をついて行くとそこにあったのは、あの《エピフォン》だった。

「これ、この値段とは思えない鳴りしますよ」

(そんな事は知ってる。なんせさっき弾いたばかりだし)

兄ちゃんはさらにたたみかける。

「しかも、この値段で専用ケースがついてます。ケースだけで4~5千円しそうな立派なケースですよ。」と奥からソフトケースを持って来た。

確かにしかっりしてるし、小物入れもついているちゃんとクッションも入っていて、手提げにもリュックにも対応している。そのクラスにありがちな安っぽいビニールケースとは格が違う。

だが僕は切れた1弦を買いに来たのであって、ギターは暇つぶしにいじっていただけにすぎない。

しかし、次の一言が僕の心を揺さぶった。

「運がいいですね~。これ昨日入荷したばかりなんですよ。この鳴りでこの値段だったら、すぐ売れちゃうでしょうね」

色々な思いが脳裏をよぎったが、口から出た言葉は…

「それ買います」

だった。

(言っちゃった…)と思いながらも、近くのATMにお金を下ろしに行く足取りは軽かった。

そして会計の時にレジの女の子がまた意外な事を言った。「コザにぎわい商品券使えますよ」

(えっ?)

僕が何の事が分からずにフリーズしていると「商工会が出しているコザ限定の商品券で、5千円で5千5百円分の買い物が出来ますよ」との事。

早速、販売場所を教えてもらって5百円の商品券を22枚ゲット。

これで1万円1千円のギター代金を支払う。

つまり実質的には1万円でギターを購入したと言うことだ。

そのギター&お得な商品券がこれだ
一度きりの関係だったはずなのに、これが運命というものだろうか

一度きりの関係だったはずなのに、これが運命というものだろうか

一度きりの関係だったはずなのに、これが運命というものだろうか


そして、

助手席に新しい相棒を乗せて家路に向かう途中で、僕は重大なミスに気づいた。



「弦を買ってない…」


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この記事へのコメント
今回は物語調にしてみました。

楽しんでいただけたでしょうか?(^_^)
Posted by ISLAY at 2013年09月21日 18:14
はじめまして
いきなりのコメント失礼します。
思いっきり魅入ってしまいました。
とても 素敵な記事でした。
例のアコギの音色を聞いてみたいです・・・
Posted by hiro_slackhiro_slack at 2013年09月21日 18:30
hiro_slackさん
コメントありがとうございます。
コザにお越しの際にぜひギターを見に来て下さい。
場所はコザ十字路から高原向けに5~6進むと銀天街の入り口があります。そこから入った所にハイネケンの旗がありますのですぐ分かると思いますよ(^_^)
Posted by ISLAY at 2013年09月21日 18:48
エピフォン テキサンはポールの愛用ギターとしてお馴染みですね。今でもこのギターを持って『イエスタデイ』をライブで歌っています。いいメーカーは安いギターでも丁寧に仕上げますね。まるで、ニッカウヰスキーのように(笑)。
Posted by 内間満 at 2013年09月21日 20:32
内間満さん
そうですね。良いものを作りたいという姿勢は、値段に関係ないのでしょうね。本当にいい仕事をしてますよ。エピフォンもニッカも(^_^)
Posted by ISLAY at 2013年09月22日 05:55
 
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